9党首討論会詳報・主な発言

日本記者クラブ主催の討論会に臨む与野党の9党首。左から社民党の福島党首、国民民主党の玉木代表、日本維新の会の松井代表、立憲民主党の泉代表、自民党総裁の岸田首相、公明党の山口代表、共産党の志位委員長、れいわ新選組の山本代表、NHK党の立花党首=21日午後、東京・内幸町の日本記者クラブ
日本記者クラブ主催の討論会に臨む与野党の9党首。左から社民党の福島党首、国民民主党の玉木代表、日本維新の会の松井代表、立憲民主党の泉代表、自民党総裁の岸田首相、公明党の山口代表、共産党の志位委員長、れいわ新選組の山本代表、NHK党の立花党首=21日午後、東京・内幸町の日本記者クラブ

参院選(22日公示-7月10日投開票)に向け与野党9党首らが21日に行った日本記者クラブ主催の討論会での主な発言は次の通り。

【討論】

立憲民主党・泉健太代表「ゼロ金利政策の見直しに取り組むべきだ」

自民党・岸田文雄総裁「金融政策は総合的に判断しなければならない。現在の物価高騰はエネルギーと食料品の価格高騰が中心であり、そこに政策を集中することが大事だ」

公明党・山口那津男代表「消費税の増収分は保育の受け皿整備や低所得者の医療・介護保険料の軽減などに使われている」

泉氏「消費税引き下げは急激な円安物価高の局面では極めて有効な消費喚起策だ」

日本維新の会・松井一郎代表「『文書通信交通滞在費(現・調査研究広報滞在費)』の公開は国民と同様のルールを適用すべきだ」

岸田氏「議員活動にかかわる重要な課題だ。国民から納得される結論を議会として出していかなければならない。結論を出すことは大事だと私たちも思っている」

共産党・志位和夫委員長「大企業への内部留保課税を採用してもらえないか」

岸田氏「内部留保課税は税法上の二重課税の問題がある。人件費や設備投資に自ら進むような環境づくりの方が大事だ」

国民民主党・玉木雄一郎代表「物価対策では財政政策でやれることがたくさんあるのではないか」

岸田氏「財政を活用した支援が大事だという点は私も共感する。こうした対策に加えて、賃金の引き上げと、その裏付けとなる経済の成長をセットで国として進めていくことが大事だ」

れいわ新選組・山本太郎代表「物価対策の具体的な内容が全く見えない」

岸田氏「飼料や肥料を含めた農産物のコストの1割減を目指して支援金を用意する。電気代についてもポイント制度を用意する」

社民党・福島瑞穂党首「新自由主義を変えていく考えはないか」

岸田氏「新自由主義が過度に市場や競争に頼りすぎたという点は見直さなければならない。資本主義の中で気候変動などの社会課題に思い切った投資を集中することで課題を成長エンジンに変えていくという発想で成長を考えていくべきだ」

NHK党・立花孝志党首「中国共産党による『サイレントインベーション(静かな侵略)』についてどのような認識を持っているか」

岸田氏「特定秘密保護法や経済安全保障推進法の議論を推進してきた。中国には主張すべきことを主張し、責任ある態度を求めていくことが大事だが、対話を重ねて建設的で安定的な関係を維持することも大事だ」

岸田氏「玉木氏の金融政策に対する基本的な考えは」

玉木氏「一言でいうと今の金融緩和策を継続すべきだ。今金利を上げて金融を引き締めると、住宅ローンの負担が重くなるなど経済に対する悪影響がある」

山口氏「出産費用支援についてどのような考え方で臨むかメッセージを」

岸田氏「出産育児一時金の増額を表明した。ただ、出産費用は病院や地域によってばらつきがあるので、実態を把握したうえで、どれだけ引き上げるかを考えなければならない」

松井氏「(国会で)改憲発議を積極的にやろうという勢力は3分の2、そろっているが、発議には至っていない。いつ、どの時点で発議にたどり着くのか、スケジュール感は」

岸田氏「発議に賛成の勢力が3分の2あればよいのではなく、発議の中身で一致する勢力が3分の2集まらないと発議はできないのが現実だ。自民党が提案している『改憲4項目』は極めて現実的であり、緊急を要する問題だと認識している。中身で3分の2の賛成を得られる議論を進めたい」

志位氏「防衛費増額の財源はどうするのか」

岸田氏「政府としては『数字ありき』ということは一度も申し上げてはいない。年末の新たな国家安全保障戦略の策定の議論で国民の命や暮らしを守るために何が必要なのか、中身や裏付けとなる予算、財源を詰め、防衛力強化を考えたい」

玉木氏「少子化など国家の存亡に政治家はもっと緊張感を持つべきだ」

岸田氏「国にとって最も大きなリスクの一つが少子化だ。玉木氏の危機感は共有する。妊娠出産費用や子供の貧困などさまざまな課題にしっかり取り組んでいかなければならない」

山本氏「国連安全保障理事会の常任理事国入りの実現に頑張ってもらえるのか」

岸田氏「まずは拒否権をはじめとする安保理のありようについてしっかり改革をしなければならない。常任理事国の枠の拡大など議論の中で日本も名誉ある地位を目指していく」

福島氏「憲法9条の意義を何だと考えているのか」

岸田氏「9条は平和主義を支える条文だ。自民党は自衛隊の違憲論争に終止符を打ち、これからも頑張っていただく環境づくりをしようということを主張している。専守防衛などは全く変わらないというのが基本的な考え方だ」

立花氏「金融所得課税についての考えは」

岸田氏「自民党税制調査会で議論を続けるが、政策の優先順位は考えなければならない」

岸田氏「立民は安全保障関連法の違憲部分を削除すると主張するが、違憲部分とはどこなのか」

泉氏「集団的自衛権(の行使)に一部道が開かれたというのは憲法上、疑義が残る」

泉氏「(未成年者との飲酒報道で自民党を離党した)吉川赳衆院議員が辞職しないまま居座っている」

岸田氏「国会議員として説明責任を果たせないのであれば、進退に直結する問題だと認識している」

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