自殺社員に侮辱の「賞状」 遺族が勤務先の住宅会社を提訴

新年会で男性に渡された賞状を模した書面。翌月、男性は自殺した(画像の一部を加工しています)
新年会で男性に渡された賞状を模した書面。翌月、男性は自殺した(画像の一部を加工しています)

青森県八戸市の住宅会社「ハシモトホーム」が、青森市の40代の男性社員=平成30年に自殺=に、賞状を模し侮辱する内容の書面を渡していたことが、遺族側への取材で分かった。遺族は20日、パワハラや長時間労働が自殺につながったとして、会社などに約8千万円の損害賠償を求め、青森地裁に提訴した。会社側は「表彰の一環」と説明している。

原告側によると、関係会社も参加した30年1月の新年会で、男性は課長が作った「症状」と題した書面を渡された。文面には「今まで大した成績を残さず、あーあって感じ」などと書かれていた。上司から「おまえはバカ」とのショートメッセージを受け取るなどした男性は翌2月、重度の鬱病を発症し自殺した。

男性の妻は、代理人弁護士を通じ「こんな『症状』を渡して、家族が見たらどう思うのか、何も想像しなかったのかと不思議でなりません」とのコメントを出している。

侮辱「賞状」騒動のハシモトホームがHPで謝罪


会員限定記事会員サービス詳細