ウクライナに侵攻したロシアに対して米欧が課した厳しい経済制裁を背景に、ロシア産原油の輸出量は減少しているにもかかわらず、ロシアの原油輸出収入は大幅に増えている。減少率を上回る割合で原油価格が高騰しているためだ。一方、米国ではガソリン価格が急騰、夏休みのドライブシーズンを迎えたことで需給がいっそう逼迫(ひっぱく)し、史上最高値の更新が続いている。11月に中間選挙を控えたバイデン米政権は、主要産油国に増産を促しているが反応は鈍く、苦境に立たされている。
インドが爆買い
フィンランドの研究機関「エネルギー・クリーンエア研究センター(CREA)」が6月14日に発表したリポートによると、ロシアの化石燃料輸出に伴う収入はウクライナ侵攻が始まった2月24日から6月3日までの100日間で、930億ユーロ(約13兆円)に上ると推計される。