核兵器の開発や保有、使用などを全面的に禁止する「核兵器禁止条約」の第1回締約国会議が21日始まった。ウクライナに侵攻したロシアが核の恫喝(どうかつ)を繰り返し、中国も核兵器の増強を急ぐ中、核廃絶・核軍縮の道には逆風が吹く。会議には米国の一部同盟国がオブザーバー参加したが、米国の拡大抑止(核の傘)が不可欠なのが現状だ。
「核使用リスク、最も高まった」
スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は13日、世界の核軍備に関する年次報告書を発表。その中で、中国の大幅な核増強やロシアの核の恫喝に触れ、「核使用のリスクは冷戦後で最も高まった」と警鐘を鳴らした。