都市圏バイト平均時給が1123円 飲食で募集活発

アルバイトの時給が上がっている。リクルートによると、三大都市圏(首都圏、東海、関西)の5月の平均時給は5カ月ぶりに過去最高を更新した。新型コロナウイルスの新規感染が減り、行動制限などの感染対策が解除される中、飲食業界の人材募集が活発化。国内旅行の盛り上がりや今後のインバウンド(訪日外国人)需要回復を見据え、ホテル・旅行業界の採用意欲も高まっている。

リクルートが同社の求人メディア「タウンワーク」などの掲載情報を基にまとめた「アルバイト・パート募集時平均時給調査」によると、5月の三大都市圏の平均時給は前年同月より31円(2・8%)多い1123円。1月時点では1110円だったが、その後増え続けて13円上積みされた。

職種別では、飲食関連の「フード系」が1055円と前年同月より46円(4・6%)上がった。中でも配膳などを行う「ホールスタッフ」が52円(5・1%)多い1066円、「調理・コック・板前」が47円(4・7%)多い1055円と大幅に増えた。

飲食業界はもともと慢性的な人手不足に直面してきた。リクルートの宇佐川邦子ジョブズリサーチセンター長は、夜間営業が再開されるなど店舗運営の正常化が進む中、「業態や時間帯にかかわらず募集が活発になっている」と指摘する。

学生バイトが入れ替わる3~4月に人材を確保しきれなかったことや、4~5月に新規出店計画が動き出したことも、人手不足を深刻にしているという。

ただでさえ原材料高に苦しむ中で、人件費の上昇は経営をさらに悪化させかねない。居酒屋チェーン運営のワタミは「(グループで行っている)外国人労働者の教育に力を入れたい」と話す。

一方、旅行関連の求人も増えている。「ホテルフロント」は前年同月より54円(4・8%)多い1190円、「ホテルスタッフ」も18円(1・7%)多い1091円に上昇。ホテル運営の西武・プリンスホテルズワールドワイドは、すでに国内旅行が回復し始めた春ごろから「各ホテルで募集を再開し、時給も上げている」という。訪日客の受け入れ再開で、今後の求人はさらに増える見通しだ。(井田通人)

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