認知症の人がどんな活動にどれほど心を動かされているかを数値化して可視化する「A-QOA(アコア、活動の質評価法)」を神戸学院大総合リハビリテーション学部の小川真寛准教授(高齢期作業療法学)らの研究グループが開発した。認知機能が低下しても喜んだり感動したりする心は失われず、そうした活動を増やすことで生活が豊かになる。今月、入門書を出版し、さらに数値の精度を高める研究を続けている。
「良い活動」とは何か
人にはそれぞれ、音楽やスポーツ、料理、園芸など好きな活動があり、達成感や喜びを感じたり、リラックスしてエネルギーを回復したりする。しかし認知症になると自分の意思を表示することが困難になり、その人にとって心が動く「良い活動」が周囲から分からなくなってしまうことがある。