飲食店を点数評価するグルメサイト「食べログ」でチェーン店の評価が不当に下げられ、来店客が減少し損害を被ったとして、焼肉チェーンなどを展開する「韓流村」(東京)が、サイト運営会社を相手取り約6億3900万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が16日、東京地裁であり、林史高裁判長は運営会社に約3840万円の支払いを命じた。
食べログの評価点数を決定する「アルゴリズム(計算手法)」の違法性が争われた初の司法判断とみられる。
韓流村側は、食べログのアルゴリズムがチェーン店の評点を一律に下方修正する仕様に変更されたとし、独占禁止法が禁じる「差別的な取り扱い」や「優越的地位の濫用(らんよう)」に当たると主張。
これに対し運営会社側は、アルゴリズムの変更はユーザーの利益に資する目的で実施しており、評価点数の変動は想定されたものだなどと反論していた。
訴状によると、食べログのアルゴリズムが変更された令和元年5月、韓流村が運営する焼肉店の評価点数が平均で約0・2ポイント下落。減少幅が最大0・45ポイントだった店舗もあった。損害額は、食べログ経由での来客数が1カ月当たり5000人以上減ったとして計上した。