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滋賀医大生の集団性的暴行 卑劣な犯行を動画撮影

滋賀医大のホームページに掲載された上本伸二学長のコメント
滋賀医大のホームページに掲載された上本伸二学長のコメント

女子大学生に集団で性的暴行をしたとして大津署と滋賀県警捜査1課は5月、滋賀医大生3人を強制性交容疑で逮捕した。大津地検は今月9日、3人を同罪で起訴した。3人は犯行の一部始終を動画で撮影しており、大津署などは動画を押収している。「人類愛を基にすべての人に奉仕する」という日本医師会の「医の倫理綱領」を持ち出すまでもなく、医師には高い倫理観が求められる。計画性もうかがえる卑劣な犯行とは、あまりにも隔たりが大きい。〝医師の卵〟とはいえ、問題は大きい。

 学生3人が強制性交罪で起訴された滋賀医大=大津市瀬田月輪町
学生3人が強制性交罪で起訴された滋賀医大=大津市瀬田月輪町

起訴されたのは、いずれも滋賀医大6年の長田知大(24)=大津市大萱、片倉健吾(24)=同市月輪、木下淳弘(あつひろ)(26)=同=の3容疑者。

事前に犯行計画か

大津署などのこれまでの調べでは、3人は今年3月15日夜、ほかの大学に通う女子大学生2人と飲食をした。その後、飲みなおそうと長田被告の自宅マンションに向かった。途中、片倉被告と女子大学生1人が飲み物などを買い出しにいった。3人による事前の計画性が疑われるという。

起訴状によると、2人が買い出しに店に向かったあとの同日午後11時44分ごろ、長田被告の自宅マンションのエレベーター内で、被害に遭った20代の女子大学生に長田被告が性交に応じるように脅迫。その様子を木下被告が携帯電話で動画撮影していた。

さらに、拒否する女子大学生に「身体および自由にいかなる危害をも加えかねない気勢を示して脅迫し」(起訴状記述)、室内に連れ込んで長田被告が性的暴行を加え、その様子も木下被告が動画撮影していた。

3時間に及ぶ犯行

買い出しに行っていた2人が戻り、その後、もう一人の女子大学生が長田被告のマンションを離れた後も卑劣な犯行は続いた。

起訴状によると、その後、犯行は翌16日午前2時半ごろまで続いた。

片倉被告が女子大生の腕をつかんで引っ張り、性的暴行を加え、長田被告が動画撮影した。さらに、長田、片倉両被告が「身体および自由にいかなる危害をも加えかねない気勢を示してさらに脅迫し」(同)、立ち去ろうとしていた女子大学生に暴行し、「立ち去ることを断念させたうえ」(同)、かわるがわる性的暴行を加えた。その様子を長田被告が動画撮影していた。

3人は謹慎処分

3人の逮捕以降、滋賀医大はホームページに上本伸二学長のコメントを3度にわたって掲載している。

起訴後の9日のホームページでは、「(3人を)すでに謹慎処分に付し、調査委員会による調査を進めているところであり、今後、裁判の動向を注視しながら、確認できた事実に基づき厳正に対処する」とコメントしていた。

ただ、5月23日に学内関係者で設置した調査委員会のメンバーなどは非公表。今後の調査結果や再発防止策などの公表についても「未定」としている。

そもそも、今は被告3人と調査委は接見もできず、事実関係の確認すらできない状況で、調査が進んでいるとはいいがたい。

犯行は個人の資質の問題なのか、大学がどこまで学生の犯罪に向き合うのか。いずれにしろ、3人の卑劣な犯行を裁く公判の行方を大学側も放っておくことはできない。(野瀬吉信)

強制性交罪 刑法177条。5年以上の有期懲役。被害者の性別を問わず適用される。また、被害者などの告訴がなくても公訴を提起できる非親告罪となっている。

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