超党派の国会議員有志が新型コロナウイルスワクチンの副反応や効果について多角的に考える議員連盟を立ち上げた。議連メンバーによる国会質問後、厚生労働省が新規感染者のデータの集計方法を変更すると、複数の年代でワクチン未接種の人より2回接種済みの人の新規感染者が多くなる「逆転現象」が生じたことも踏まえ、議連はワクチンをめぐる正確なデータ提供を厚労省に要望していく考えだ。
議連設立のきっかけは今年4月5日、民間団体「子どもへのワクチン接種を慎重に考える会(JACVC)」(共同代表・井上正康大阪市立大名誉教授=分子病態学ら)が衆参の国会議員を対象に国会内で開いた勉強会だった。
JACVCは、接種の効果や副作用について医学・科学的に考察し、リスクとベネフィット(効果)について、子と保護者が理解した上で接種の是非が判断できるようにすべきだとの立場。子供が新型コロナに感染したとしても、「一般的に重症化しにくいことが分かっている」ことに加え、昨年来接種が進められているメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンについても、「重篤な副反応が米国などで確認されている上、中長期的な副反応が未知」だと指摘。ワクチン接種に関する医学的・統計的なデータについての透明性を求めている。