世界保健機関(WHO)は欧米を中心に感染が拡大しているウイルス感染症「サル痘」を巡り14日に公表した指針で、予防に有効とされる天然痘ワクチンのうち、新しい第2、第3世代と呼ばれるものをサル痘ウイルスにさらされる危険性がある医療従事者や検査担当者らに接種させることを推奨した。一般向けの大規模接種は現時点では必要なく、推奨もしていない。
天然痘ワクチンはサル痘に対し、ある程度の感染予防効果があるとしながらも、データは限られているとして、患者の隔離や感染経路の追跡といった措置を講じるよう呼びかけている。いくつかの国で備蓄されている第1世代と呼ばれる古いワクチンは、使用を推奨しないとしている。
感染者に接触した場合は、発症を防ぐため4日以内にワクチンを接種するのが望ましいとした。症状が出ない場合も最長で14日以内に接種することを勧めている。(共同)