共産との違い強調? 立民の自衛隊員応援議連発足

立憲民主党の自衛隊員応援議員連盟設立総会であいさつする枝野幸男前代表(左から2人目)=14日午前、国会内(矢島康弘撮影)
立憲民主党の自衛隊員応援議員連盟設立総会であいさつする枝野幸男前代表(左から2人目)=14日午前、国会内(矢島康弘撮影)

立憲民主党は14日、自衛隊員の処遇改善を後押しする「自衛隊員応援議員連盟」の設立総会を開いた。ロシアによるウクライナ侵攻で国防への関心が高まる中、立民は参院選公約に隊員の任務環境と処遇の改善を盛り込んでおり、議連では福利厚生や備品支給の充実など具体策を検討する。

総会では、会長に就いた枝野幸男前代表が「人を大事にしない組織は脆弱(ぜいじゃく)だ。(隊員のための環境整備は)政権を目指す政党として大事な責任だ」と訴えた。

メンバーには泉健太代表や逢坂誠二代表代行、西村智奈美幹事長、野田佳彦元首相ら100人超が名を連ねた。立民関係者は議連の狙いについて「安保に理解がある党の実態を示したかった」と説明する。会長に枝野氏を置くことで左派の参加を図ったとも語った。

総会後の記者会見では、防衛費の増額などこれまでの立民の自衛隊への対応が「後ろ向きな印象」だと指摘され、枝野氏が「前向きなところもたくさん打ち出しているのに、わざわざ後ろ向きに見えるところばかりピックアップしている」と反論する場面もあった。

議連には、参院選を前に自衛隊への考え方が異なる共産党との立場の違いを強調する狙いも透ける。

国政選挙で共闘してきた共産は自衛隊を違憲としつつ、急迫不正の侵害を受けた際は活用するとの見解が「ご都合主義」だと批判を浴びている。立民幹部は「自衛隊を適正に活用できなければ平和は構築できない」と強調。議連には、共産と距離を置く意図も含まれると明かした。(内藤慎二)

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