憲法に自衛隊明記「検討」 公明が参院選公約発表

参院選公約発表会見をする公明党の山口那津男代表=14日午前、国会内(矢島康弘撮影)
参院選公約発表会見をする公明党の山口那津男代表=14日午前、国会内(矢島康弘撮影)

公明党は14日、参院選の公約を発表した。自衛隊の憲法への明記について「引き続き検討を進めていく」との表現を盛り込み、「引き続き慎重に議論していく」としていた昨秋の衆院選より踏み込んだ。一方で憲法9条は、「今後とも堅持する」と強調した。

山口那津男代表は14日の記者会見で、公約で掲げた憲法への自衛隊明記について「自衛隊は大部分の国民が容認し、積極的に評価している」と説明した。

衆院選公約にあった「慎重に」という表現を削った理由に関しては「特別な意味はない。基本的には同様の考え方だ」と述べた。ただ、党幹部は「前向きになった」と明かす。

ロシアによるウクライナ侵攻以降、憲法改正や安全保障政策に対する関心は高まっており、山口氏は党員との懇談会などでも、憲法や安保に対する姿勢を問われる場面が増えた。

公明は参院選比例代表で800万票の獲得を目標としている。改憲に消極的との印象を持たれれば、保守層や無党派層の支持を得にくいとの判断もあったとみられる。

ただ、違憲論を解消するために憲法9条に自衛隊を明記する案には否定的で、改憲4項目の一つに9条への自衛隊明記を掲げる自民党との違いが改めて浮き彫りとなった。

公約には、教育や防衛力の強化▽経済再生▽全世代型社会保障の構築▽出産育児一時金の増額▽高校3年生までの医療費無償化-といった方針も盛り込んだ。永住外国人への地方参政権の付与実現も明記した。

また、中国・新疆(しんきょう)ウイグル自治区の少数民族らへの人権侵害に対する姿勢も示した。「中国における人権や基本的自由の尊重について、国際社会から具体的な懸念が示されており、公明党としてもその懸念を共有している」と表明した。

山口氏は、22日に公示される見通しの参院選について「新型コロナウイルス禍や、ウクライナ情勢を受けた物価高の不安を取り除き、安心を届けるのが重要だ」と訴えた。(千田恒弥)

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