マインクラフトのコードを書く“対話型”のAIは、「未来のコンピューター」の第一歩となるか

このことは、GitHub Copilotが退屈なコーディング作業を単に自動化しているだけという可能性を示唆している。「実際にGitHub Copilotを使っている開発者と話せば、誰もが『実に素晴らしいツールだ』と言うでしょうね」と、スコットは言う。

ウェブデザインと開発を手がけるPixelpointの最高経営責任者(CEO)で初期のテスターを務めたアレックス・バラシュコフは、あまりなじみのないプログラミング言語を使わなければならない場合に、GitHub Copilotが「超便利だ」と説明する。というのも、「スタック・オーバーフロー」などのコーディングQ&Aサイトでコードの断片を探し続ける必要がなくなるからだ。

調査会社IDCの人工知能リサーチ部門バイスプレジデントのリトゥ・ジョティは、AIを搭載したツールがソフトウェア開発に革命を起こすことを期待しているという。大企業1,000社を対象としたIDCの未発表の調査によると、回答企業の17%が今後1~3年以内に機械学習ソフトウェア開発ツールの利用を見込んでいると、ジョティは指摘する。

人間中心のAIは実現するか

だが、OpenAI CodexとGitHub Copilotは、開発者が抱く不安以上の課題を提起している。OpenAI CodexのAIモデルはさまざまな品質のコードを用いて訓練されているので、バグやその他のセキュリティ上の弱点まで再現してしまう可能性があるのだ。

GitHub Copilotの開発チームがこの問題への対処に取り組んでおり、機械学習を採用してエラーの発見に役立てているとスコットは説明する。実際に現在は、問題が見つかった場合にGitHub Copilotに新しい書き方を提案させる機能や、コーディングに役立つコメントを自動的に追加させる機能などをテスト中だ。

最近のAIの進歩によって、コンピューターの使い方が変わるかもしれないと考えているのはマイクロソフトだけではない。OpenAI出身のデビッド・ルアンが共同創業したスタートアップのAdeptは、フライトの予約やデータ表のグラフ化など、PCでおこなわれる可能性のある幅広い作業をAIで自動化することに取り組んでいる。

機械をより賢くすることは、「便利で人間中心のAIシステムの開発が基礎になるはずです」と、ルアンは言う。「OpenAI Codexは興味深い第一歩です。そこを出発点として、プログラマーであろうとなかろうと誰もが使える自然言語インターフェースを実現できたとき、何が起きるのかという期待に非常にワクワクしています」

(WIRED US/Edit by Daisuke Takimoto)

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