時効完成認め実刑破棄 最高裁、被告の免訴確定へ

最高裁判所=東京都千代田区(鴨志田拓海撮影)
最高裁判所=東京都千代田区(鴨志田拓海撮影)

代表取締役を務めた会社から現金を不正に流出させたとして、業務上横領罪に問われた男性被告(52)の上告審判決で、最高裁第1小法廷(山口厚裁判長)は9日、懲役2年とした2審東京高裁判決を破棄した。時効の完成を理由に免訴とした1審東京地裁判決が確定する。

男性は取締役退任後の平成24年7月、当時の会社幹部と共謀し、経理担当者に指示して約2400万円を会社から別の口座に振り込ませたとして、令和元年5月に起訴された。

1、2審とも男性を業務上横領罪の共同正犯とする一方、取締役を退任した後で「業務上の占有者」には当たらないと指摘。量刑は単純横領罪の範囲とするのが相当とした。争点は時効の成否となり、1審は単純横領罪の5年を適用した。2審は「共同正犯が成立する以上、時効も業務上横領罪の7年とするべきだ」としたが、第1小法廷は「時効の完成を理由に免訴とした1審判決は正当だ」と結論付けた。

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