天台宗の最高位に当たる第258世天台座主(ざす)で、総本山比叡山延暦寺(大津市)の住職、大樹孝啓(おおき・こうけい)氏(97)は7日、座主に就任して最初の記者会見を天台宗務庁(同市)で開いた。「超高齢者(の自分)がどれだけ奉仕できるか分からないが、生ある限り精進したい」と抱負を語った。会見後には健康の秘訣を、深呼吸や、足の指の関節を動かすことだと説明した。
兵庫県姫路市出身。小学校の教諭などを経て昭和59年から円教寺(姫路市)の住職を務めた。前任の森川宏映(もりかわ・こうえい)氏が昨年11月に死去し、座主に就任した。つえをついて会見に臨んだ大樹氏は、自然災害や紛争、新型コロナウイルス禍に触れ「人々が平穏で暮らせる世の中になるのが最高」と話した。