商業捕鯨船が広島を出航 三陸沖合へ、5カ月操業

出航の準備をする商業捕鯨船「第3勇新丸」=7日午前、広島県尾道市
出航の準備をする商業捕鯨船「第3勇新丸」=7日午前、広島県尾道市

沖合で商業捕鯨を操業する共同船舶(東京)の「第3勇新丸」が7日、広島県尾道市の瀬戸田のドックから出航した。捕獲したクジラを加工し運搬する母船「日新丸」も8日に出航。2隻は13日から三陸沖合で捕鯨を開始する。仙台港と下関港で水揚げした後、11月中旬に広島に戻る。

太平洋側の日本の排他的経済水域(EEZ)内で操業し、ニタリクジラ150頭とイワシクジラ25頭の捕獲を予定している。市場では出回ることの少ない生肉も水揚げする。昨年は下関で競りにかけられた生肉に1キロ当たり最高値12万円がついた。

新型コロナウイルス禍の影響で激減していた外食需要も、現在は供給が追い付かないほど回復。所英樹社長は「捕鯨業界全体を盛り上げるきっかけにしたい」と話した。乗組員の父親を見送った武富航明君(5)は「ママを独り占めできてうれしい」と笑顔だった。

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