プール再整備見送り、授業を民間委託 埼玉・志木市立小

埼玉県志木市教育委員会は今年度から、市立小学校全8校で、水泳の授業の民間事業者への委託を始めた。老朽化したプールを再整備する場合のコストが、委託に伴って必要になる指導料などの合計とほぼ同額になるという試算結果を踏まえた。少子化が加速する中、学校施設の維持費がかさむ問題の打開策として注目を集めそうだ。

市教委が授業を委託したのはコナミスポーツ(東京都)で、志木市に隣接する埼玉県新座市にある屋内温水プール施設を利用している。

授業では、児童15~20人を1グループとする習熟度別の指導が行われ、各グループにインストラクター1人を配置する。また、インストラクターとは別に2人の監視員を置いて事故の予防を図る。

市教委によると、市立小学校8校はそれぞれ25メートルプールを擁しているが、いずれも既に耐用年数に達している。

1校当たりのプール整備費(約1億2千万円)を耐用年数の40年で割り、年間の維持費を合算すると約536万円。これに対し、水泳の授業を委託することで必要になる指導料、プール利用料、児童の送迎用のバス代の合計は1校当たり年間約525万円で、ほぼ同程度にとどまるという。

市教委学校教育課の木内芳公(よしゆき)指導主事は「質の高い水泳授業を将来にわたって持続的に実施できる」と民間委託の意義を強調する。また、教員の負担軽減にもつながるという見通しを示し「インストラクターに指導を任せることで、教員は児童の評価に専念できる」と語った。

6日午前に行われた市立志木第二小の5年生の水泳の授業では、約60人の児童がインストラクターからクロールなどの指導を受け、教諭が上達の具合を確認した。篠崎恒彰(ひさあき)教諭は「習熟度別なので、児童一人一人のつまずきに応じた指導を受けることができる。上達を実感しやすく『水泳の授業が楽しい』という子供が増えた」と話した。(星直人)

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