岸田文雄首相(自民党総裁)が公明党の山口那津男代表と頻繁に面会を重ねている。5月に入ってからは、3日連続で首相官邸で顔を合わせ、同月27日夜には首相就任後初めて酒食を共にした。岸田政権が発足して以降、自公間の冷えた関係は度々ささやかれてきたが、両者の度重なる面会にはそれぞれの思惑が交差する。何を狙い、近づくのか。
「最後は選挙を前にして、与党として『結束してしっかり頑張ろう』ということをお互いに確認した」
山口氏は6月2日の記者会見で、5月27日夜、東京都内のホテルでの首相との会食の様子をこう紹介した。同時に「多岐にわたって話は弾んだ。大いに盛り上がった」とも述べた。