福岡都市圏の不動産賃貸業大手、三好不動産(福岡市中央区)は、東京都内でシェアハウス事業を始めたと発表した。若年層や外国人の居住支援を通じ、住宅業界におけるシェアビジネスのノウハウを蓄積する。
米投資ファンドのグループと業務提携し、スルガ銀行の不正融資問題にからんだシェアハウス「かぼちゃの馬車」の事業再生に取り組む。新たなブランド名は「TOKYO β(トウキョウ・ベータ)」で、三好不動産は、効率的な運営体制の構築や、東京23区内などにある1083棟(約1万4千戸)の管理、入居者募集などの業務を行う。
家賃は3~7万円台で、敷金や礼金は無料。家具や家電を備え付け、スマートフォンでドアの開閉ができるサービスや、入居する若者のスキルアップや起業支援なども予定している。
シェアハウスは一つの住宅を数人の居住者で利用する形態で、住居費が抑えられることや居住者と交流ができるとして若者を中心に人気がある。東京に転出する福岡の若者も多いことから、三好不動産は「仮住まいのような感覚で利用し、東京生活を体験する第一歩にしてほしい」としている。