静岡県は、65歳以上の高齢者の人口割合を示す「高齢化率」が今年度は前年度比0・3ポイント増の30・2%で、初めて3割台となったと発表した。75歳以上の「後期高齢化率」も0・4ポイント増の15・8%で過去最高を更新。全35市町別の高齢化率では、8年連続で県内最高が続く西伊豆町の51・8%をはじめ10市町で40%超に至っているという。
県は、高齢者福祉行政の基礎調査として昭和53年度から毎年度、4月1日現在の高齢化率などを市町の住民基本台帳などに基づいて調べている。
令和4年度の結果は、県人口(364万4767人)に対して高齢者人口は110万1978人となった。県人口は前年度比0・8%減少した一方で、高齢者人口は0・3%増加していた。
100歳以上は、前年度から135人増えて2745人となった。平成24年度(1355人)から10年間で倍増した。
市町別高齢化率では、西伊豆町に加えて川根本町が50%超だった。ただ、西伊豆町では「高齢者人口は減少しているものの、総人口の減少率が高い」という状況となっていた。一方、長泉町は22・5%となり、11年連続で県内最低を維持している。
今年度の結果も踏まえて県は、昨年策定した第9次県長寿社会保健福祉計画で示した「在宅生活を支える医療・介護の一体的な提供」「自立と尊厳を守る介護サービスの充実」「地域包括ケアを支える人材の確保・育成」など6項目の重点施策を推進し、「地域で支え合い、健やかに、安心して最期まで暮らせる長寿社会の実現」を目指すことにしている。