米国務長官、ウクライナ対応で中国に「正しい教訓与える」

【ワシントン=大内清】ブリンケン米国務長官は1日、米外交問題評議会(CFR)のイベントにオンラインで参加し、ロシアの侵攻を受けたウクライナへの軍事支援や対露制裁を通じて、中国に「正しい教訓」を与えることが重要だと語った。ロシアに軍事・経済面で打撃を与えることは、中国に台湾侵攻時のコストが甚大なものになると認識させ、同国の覇権主義的な行動を抑止することにつながるとの考えを示した。

ブリンケン氏は、バイデン政権によるウクライナ支援の目標と効果として、ウクライナの主権を守り同国の自衛能力の強化する▽露軍から将来の侵攻能力の奪う▽北大西洋条約機構(NATO)の機能を強化する▽欧州の露依存からの脱却を促す-ことを列挙した。

そのうえで、ウクライナ侵攻以降、バイデン政権や国際社会が軍事支援や経済制裁によってロシアに「非常に強力な圧力」をかけていることを「中国は注意深く観察している」と指摘。「中国がこれを正しく教訓とするのを確かなものにしたい」とした。

バイデン政権をめぐっては、ロシアがウクライナに侵攻した場合に直接的な軍事介入は行わないと明言したことが抑止の〝失敗〟につながったとの評価が一部に根強い。また、専門家らの間には、このことが台湾有事での米国の対応について中国に誤ったメッセージを送ることになったと危惧する声もある。

ブリンケン氏はこうした批判を念頭に、バイデン政権が侵攻を受けた積極的な対ウクライナ軍事支援や強力な対露制裁で中国を台湾侵攻を思いとどまらせる強力なメッセージを発していると強調した格好だ。

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