フランスのニュース専門テレビBFMは30日、自局の映像記者フレデリック・ルクレールイモフさん(32)が同日、ウクライナ東部セベロドネツク近郊で取材中、砲撃の破片で死亡したと伝えた。国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」によると、ロシアのウクライナ侵攻の取材に絡んで死亡した記者は計8人となった。
フランスのコロナ外相はツイッターで「人道支援活動に対するロシアの砲撃で死亡した。人道支援と記者を狙うのは二重の罪だ」と非難した。詳細を把握するため早急な調査を求めた。
BFMによると、ルクレールイモフさんを含む取材メンバーは、民間人を退避させる人道支援活動に同行。装甲トラックに乗って移動していた際、砲撃があった。飛び散った破片が強化ガラスを貫通し、ルクレールイモフさんが犠牲となり、同乗していた同僚記者が脚にけがをした。
マクロン大統領はツイッターに追悼の言葉を投稿し「ルクレールイモフ記者は戦争の現実を報じるためウクライナにいた。現場で困難な報道の職務を行っている人々に対し、私はフランスの無条件の支援を改めて伝えたい」と表明した。(共同)