名画モナリザの受難 男がクリーム菓子、パリのルーブル

パリのルーブル美術館で29日、レオナルド・ダビンチの名作「モナリザ」に男がクリームがのった菓子を投げつける事件があった。絵は強化ガラスで保護されており無事。警察は男を精神医療施設で拘束し、文化財損壊未遂の疑いで調べている。フランスのメディアが30日伝えた。

男は36歳とみられる。かつらと帽子をかぶり、身体障害者を装って車いすでモナリザに近づき、服の中に隠していた菓子を投げつけた。警備員が男を直ちに取り押さえ、警察に引き渡した。

居合わせた入館者がツイッターに投稿した動画では、現場を離れる容疑者とみられる男が「全ての芸術家は地球のことを考えろ。そのためにやった」などと話している。

モナリザの受難はこれが初めてではなく、ガラスで保護される前の1956年に石を投げつけられ、左の肘が傷ついた。2009年にはロシア出身とされる女が空のティーカップを投げつけたが、保護ガラスにかすり傷が付いただけで済んだ。(共同)

「モナリザ」を保護する強化ガラスを拭き取る美術館スタッフ=29日、パリ(@Sara_Algabaのツイッターから=ロイター)
「モナリザ」を保護する強化ガラスを拭き取る美術館スタッフ=29日、パリ(@Sara_Algabaのツイッターから=ロイター)

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