国際オリンピック委員会(IOC)は31日、札幌市が招致を目指す2030年冬季五輪・パラリンピックの会場候補地のうち、北海道内の施設16カ所の視察を始めた。非公開で6月2日まで。事務方3人が施設の広さや使用状況、交通アクセスなどを確認し、大会計画について助言する目的。
30年大会は、バンクーバー(カナダ)やソルトレークシティー(米国)、カタルーニャ・アラゴン(スペイン)も招致に意欲を示している。IOCは年内に候補地を一本化し、2023年5~6月の総会で正式決定する見通し。東京五輪のマラソン・競歩会場だった札幌市は運営能力を評価され、有力視されている。
札幌市が21年11月に公表した開催概要計画修正案では、会場候補地は市内を中心にスピードスケートは帯広市、スキーのアルペンはニセコ地区、ボブスレーなどのそり競技は長野市で行う。札幌市は経費削減のため五輪目的で競技会場は新設せず、既存施設の改修などで対応するとしている。