オミクロン新派生型「BA・4」「BA・5」 感染力、病原性高いか

マスク姿で東京・銀座を歩く人たち=30日午後、東京都中央区(岩崎叶汰撮影)
マスク姿で東京・銀座を歩く人たち=30日午後、東京都中央区(岩崎叶汰撮影)

国内でも感染者が見つかっている新型コロナウイルスのオミクロン株の派生型「BA・4」と「BA・5」について、現在主流の「BA・2」よりも感染力や病原性が高く、感染やワクチンなどによる免疫も効きにくい可能性があると、国内の研究チーム「G2P-Japan」が査読前の論文を投稿するサイト「bioRxiv」で26日付で報告した。

研究チームの佐藤佳・東京大教授(ウイルス学)は「BA・4、BA・5は、伝播力、免疫抵抗性、病原性のいずれの点においても、現在主流のBA・2よりリスクの高い変異株と考えられ、警戒が必要だ」と話している。

オミクロン株の世界的な流行株は現在、BA・1から、より感染力の強いBA・2に置き換わっている。だが、最近は、BA・2の表面の突起状のスパイクタンパク質に新たな変異が入ったBA・4やBA・5、BA・2・12・1といった派生型が複数出現。南アフリカや米国など一部の国でBA・2から置き換わりつつある。

チームの解析によると、BA・4とBA・5は、南アではBA・2よりも約1・2倍感染力、伝播(でんぱ)力が高い。また、BA・4とBA・5に特徴的な変異を持つウイルスを人工合成し、ワクチンを2回以上接種後にBA・1やBA・2に感染した人の血液と混ぜて細胞培養したところ、血液中の抗体がウイルスの細胞感染を防ぐ効果がBA・2に対してよりも約2倍低かった。

また、ワクチン未接種でBA・1、BA・2に感染した人の血液には、BA・4とBA・5に特徴的な変異を持つウイルスの細胞感染を防ぐ効果がほとんどみられなかった。

さらに、この人工合成ウイルスをハムスターに感染させたところ、BA2への感染よりも体重減少が大きく、肺組織でも感染が広がりやすくなっていたという。

BA・4やBA・5は国内でも検疫で相次いで検出されており、今月24日には、東京都がBA・5の市中感染とみられる事例を発表した。

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