高校野球の春季近畿大会最終日は29日、和歌山市の紀三井寺公園野球場で決勝が行われ、智弁和歌山(和歌山1位)が大阪桐蔭を3-2で破り、16年ぶり3度目の優勝を果たした。新チーム結成以来続いていた大阪桐蔭の公式戦連勝は「29」で止まった。
昨夏の全国選手権大会を制した智弁和歌山、今春の選抜大会で優勝した大阪桐蔭の全国王者の激突は、智弁和歌山が一回に山口の先頭打者本塁打、相手失策などで3点を先制した。
大阪桐蔭はその裏に1点、三回にも1点を返したが、智弁和歌山の小刻みの継投に追いつけない展開。六回から登板した智弁和歌山4番手の武元は九回1死二塁も決定打を許さないなど粘りの投球で最後まで投げ抜き、チームの逃げ切りに貢献した。
連勝が止まった大阪桐蔭の西谷監督は「相手がやりたいゲームをさせてしまった。負けたことから学んで、明日から始まる夏への戦いに備えたい」と神妙な表情。主将の星子は「悔しいが、この負けをプラスにしたい」と前を向いた。
一方、難敵を撃破した智弁和歌山の中谷監督は「勝てるとは思っていなかった。大阪桐蔭には負けてはいけないという重圧があったのでは」と話した。