大阪港内を周遊する観光船「サンタマリア号」が29日、初めて神戸港の中突堤中央ターミナル(神戸市中央区)に寄港した。2025年大阪・関西万博を見据えた社会実験で、大阪と神戸を舟運で結んだ場合、観光需要の掘り起こしにつながるかどうかなどを検証した。
サンタマリア号を運航する大阪水上バス(大阪市中央区)によると、かつて大阪-神戸間を観光船が定期運航したケースはない。
乗船客らはこの日、海遊館西はとば(同市港区)を出発すると、大阪港を出て神戸港へ向かった。中突堤中央ターミナルに立ち寄ると、大阪湾内を反転。万博会場の夢洲(ゆめしま)(同市此花区)近くの舞洲(まいしま)に設置された仮設桟橋まで、約4時間のクルーズを楽しんだ。
奥村茂之社長は「万博のアクセスだけでなく、大阪と神戸をつなぐ観光の可能性を広げたい」と話した。