将棋タイトル戦「第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負」(産経新聞社主催)が、6月3日に開幕する。永瀬拓矢王座(29)の挑戦を受けるのは、破竹の勢いで最年少5冠となった藤井聡太棋聖(19)=竜王・王位・叡王・王将=だ。文学界きっての将棋通で、将棋を題材にしたミステリー小説『死神の棋譜』などの作品がある作家、奥泉光さん(66)が天才棋士の現在地に迫った。(※有料会員登録して頂くと対談の様子を動画でご覧いただけます)
奥泉「小説を書くスリルは将棋の展開に通じる」
奥泉「棋聖戦の開幕が来月に迫っています。一昨年は初のタイトル挑戦で棋聖を奪取された。昨年はそのときの対戦相手だった渡辺明名人を今度は挑戦者として迎え、見事にはね返しています。今年の防衛戦では永瀬王座の挑戦を受けます。この3回を比べてみて、何か気持ちの変化はありますか」