首相、東南アジア各国引き寄せ図る 相次ぎ首脳会談

会談前、握手するシンガポールのリー・シェンロン首相(左)と岸田首相=26日夜、首相官邸
会談前、握手するシンガポールのリー・シェンロン首相(左)と岸田首相=26日夜、首相官邸

岸田文雄首相は26日、官邸で、来日中のタイとシンガポールの首脳と相次ぎ会談した。インド太平洋地域の中心に位置する東南アジアでは、日米など民主主義陣営と、覇権主義的な行動を強める中国が影響力を競っている。首相は各国への支援を強化し、引き寄せたい考えだ。

岸田首相は26日、タイのプラユット首相との会談で「自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた協力について意見交換したい」と強調。タイ国内の先端産業を中心とする経済特区への投資促進を表明した。

シンガポールのリー・シェンロン首相とも会談し、中国やロシアを念頭に「国際社会が多くの挑戦に直面する中、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持、強化がより重要になっている」と訴えた。

3首脳も参加した国際会議では「(ロシアによる)ウクライナにおける『力による一方的な現状変更』は世界のどこでも起こり得る」と警鐘を鳴らした。

27日にはマレーシアのイスマイルサブリ首相と会談する。

東南アジア諸国連合(ASEAN)では、日米と中国の双方と等距離外交を図る国が少なくない。中国は東南アジア海域で軍事力を背景に圧力を強める一方、ASEAN各国への投資や武器輸出で関係構築を急いでいる。

日本も新型コロナウイルスワクチンの提供やインフラ整備、防災、気候変動対策などの実利的な支援を強化する。首相が議長を務めた24日の日米豪印4カ国の枠組み「クアッド」首脳会合では、今後5年間で500億ドル以上のインフラ支援・投資を目指す方針で合意した。

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