日韓慰安婦合意を反故にするなど反日政策を推し進めて日本との関係を極度に悪化させた文在寅政権が退いた韓国。弾道ミサイルを連射し、核実験再開もいわれる北朝鮮をにらみ、尹錫悦大統領のもとでの日韓関係の改善や、日米韓の安保の枠組みの強化が期待されている。ただ、韓国の反日感情、日本側の韓国への不信感はいずれも根強く、前途は厳しい。
文在寅政権のもとでの日韓関係の悪化が、国防にまで及んだことを印象づけたことの一つが、2018(平成30)年10月に韓国・済州島で行われた国際観艦式に際しての自衛艦旗問題だった。韓国政府が観艦式に招待した海上自衛隊の艦船には、自衛艦旗である旭日旗の掲揚を認めないといってきたため、日本は参加をとりやめた。韓国側が旭日旗の掲揚を拒否した背景にはもちろん、旭日旗を「戦前日本の帝国主義・軍国主義の象徴」「戦犯旗」などとみなす歪(ゆが)んだ反日史観がある。