<独自>政府骨太に「ウェブ3・0」環境整備を明記へ

首相官邸=東京・永田町(酒巻俊介撮影)
首相官邸=東京・永田町(酒巻俊介撮影)

政府が6月に策定する経済財政運営の指針「骨太の方針」で、ブロックチェーン(分散型台帳)を活用し新たな価値移転や決済の仕組みを生み出す次世代型インターネット「Web(ウェブ)3・0(スリー)」の推進に向け環境を整備する方針を盛り込むことが26日、分かった。各国で取り組みが進む中、日本の出遅れを防ぎ競争力を高める。

ウェブ3・0の特徴は、ブロックチェーンの暗号技術を使って、利用者個人のコンピューターが相互につながる「非中央集権的」なネットワークだ。巨大IT企業などの仲介業者を介さず、情報や暗号資産(仮想通貨)をやり取りできる。

3次元の仮想空間「メタバース」や、複製できないデジタル資産「非代替性トークン(NFT)」などの新技術が注目されており、新たなデジタル経済圏として期待が高まっている。

ただ、国内の環境整備では、利用者保護や新技術を用いた取引の法的位置づけを明確にするよう求める声がある。また、他の金融資産に比べ暗号資産の税負担が重く、起業家の海外流出を招いたとの指摘もある。自民党では担当大臣の設置や税負担の軽減など、次世代を見据えた国家戦略の策定が提言されていた。

海外でも国を挙げウェブ3・0を推進する動きが相次ぎ、バイデン米大統領は今年3月、デジタル資産の研究加速を命じる大統領令に署名。英国も4月、必要な法整備や業界との連携で関連する投資と雇用を呼び込み、「世界的ハブ」になるための計画を発表した。

Web3・0 新しいインターネットの在り方を示す概念。「1・0」は1990年代からの初期を指し、ホームページを閲覧するなど情報発信が一方的だった。「2・0」は2000年代に生まれ、交流サイト(SNS)などで双方向のコミュニケーションが可能になったが、個人情報など膨大なデータが米IT大手に独占されて問題になった。今年は「3・0」の元年といわれている。

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