政府の「クリーンエネルギー戦略」中間整理が発表された。ウクライナ戦争を受けて「脱炭素の前に脱ロシア」となったものの、結局は莫大(ばくだい)なコストをかけて政府主導の脱炭素投資をすることになっている。激変する世界において、かかる戦略で大丈夫だろうか。
年15兆円のコスト負担
元来この「クリーンエネルギー戦略」は、脱炭素の投資を進めるべく岸田文雄首相の肝いりで構想されたものだった。ところがロシアのウクライナ侵攻で安全保障の重要性が増し、中間整理では1章がエネルギー安全保障となり、2章の脱炭素と2部構成になった。