今月15日、中国共産党中央弁公庁は「新時代退職幹部の党建設工作強化に関する意見」を新華社を通じて発表した。「意見」はまず、退職幹部、すなわち老幹部のことを「党と国家の大事な財産」だと持ち上げてから、いかにして彼らを「習近平同志を核心とする党中央の周辺に団結させる」かは「党の建設の重要な任務の一つ」だと強調した。そのために「(退職幹部に対する)政治的指導を強化し、新時代の党の理論と習近平思想を深く学びかつ実践するよう退職幹部を導き〝2つの確立〟の重要意義に対する彼らの理解を深め、彼らが引き続き党の指示に従い、党に追随していくことを確保しなければならない」と訴えた。
ここにいう「2つの確立」とは、「習近平総書記の党の核心としての地位の確立と習近平思想の国家的指導理念としての確立」のことである。中央弁公庁が出した「意見」は明らかに、現役の指導者である習近平主席に対する服従と追随を老幹部たちに要求し、彼らがそうするように導こうとするものである。
儒教的伝統を部分的に受け継いでいる中国社会の通念上も中国共産党政権の文化的伝統上も、退職した老幹部たちこそは尊敬すべき「革命の先輩世代」であり、現役の幹部や現役の党指導部を「指導する」立場にあるはずである。