日本郵便、税滞納者の転居先住所提供へ

総務省=東京都千代田区
総務省=東京都千代田区

総務省は26日の有識者会議で、税滞納者の住所など日本郵便が業務上把握した情報を自治体など第三者に提供できるようにする制度改正を行う方針を明らかにした。郵便の個人情報に関する取り扱いを定めたガイドライン(指針)を7月中頃までに改定した上で、年度内には第三者への提供が可能になる見通しだ。

今後、郵便局が情報提供可能になるのは、①税滞納者の転居先を自治体から求められた場合、②大規模災害の被災者の住所などを自治体に提供する場合、③判決を強制執行する相手の転居先を弁護士会に提供する場合、の3事例。同指針を詳細に補足する「解説」に盛り込んだ上で7月中頃までに改定する。

郵便局は業務上、配達先の住所や氏名などの情報を把握しているが、これらの情報は実際の居住実態を反映している。そのため住民票を移さずに転居後、所在不明になった税滞納者の情報を把握したい自治体などから、郵便局の把握する情報の開示を求められてきたが郵便法の規定上、応じてこなかった。

しかし、自治体や弁護士会などから開示を要望する声が大きくなってきたことから、昨年10月移行、総務省や個人情報保護委員会が有識者会議で議論してきた結果、開示できる具体的な事例を指針解説で示すことを決めた。

被災者情報については緊急性を要するため指針解説の改定後にすぐに開示できるようになる見通しだが、弁護士会から要求された場合は、ストーカー被害者の情報が加害者に伝わるケースも有り得るため、総務省は運用に当たっての注意事項などを弁護士会などと調整する方針だ。(大坪玲央)

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