ロシアのプーチン大統領は25日、露軍が制圧を進めるウクライナ南部ヘルソン、ザポロジエ両州の住民に対して露国籍を付与する手続きを簡略化する内容の大統領令に署名した。インタファクス通信が報じた。ロシアはウクライナ東部、南部の「完全支配」を目指しており、国籍付与を通じて支配を加速させる狙いがある。
露軍の指導下にあるヘルソン州当局の幹部は今月中旬、同州の「請願」という形で、ロシアへの併合を求める方針を表明したほか、年内に露旅券の交付を開始する方針も示していた。ただ、ヘルソン、ザポロジエ両州とも住民の反露感情が強いとみられ、ロシアの思惑通りに事態が進むかは不透明だ。