「4カ国発信に意義」「防衛費増額を評価」 日米・クアッドで識者談話

クアッド首脳会合に臨む(左から)オーストラリアのアルバニージー首相、バイデン米大統領、岸田文雄首相、インドのモディ首相=24日午前10時32分、首相官邸(矢島康弘撮影)
クアッド首脳会合に臨む(左から)オーストラリアのアルバニージー首相、バイデン米大統領、岸田文雄首相、インドのモディ首相=24日午前10時32分、首相官邸(矢島康弘撮影)

23日の日米首脳会談、24日の日米豪印首脳会合の成果について識者に聞いた。

■増田雅之防衛研究所政治・法制研究室長

ウクライナ危機で国際情勢が不安定になる中、日米のみならず(日米豪印)4カ国で、一方的な現状変更を許さないと発信した意義は大きい。

日米共同記者会見でバイデン米大統領が台湾有事に軍事介入すると語ったのは一つのポイントだ。記者とのやり取りでの発言だが、中国を牽制(けんせい)する意図的なメッセージと受け止めるべきだろう。日米豪印(クアッド)首脳会合で昨年より合意分野が広がった点にも注目したい。理念的だった枠組みがようやく具体化してきた。

こうした動きに中国はロシアとの結束を深めることで対抗しようとしている。中国とロシアの爆撃機が24日、日本列島周辺を飛行したのはその証左だ。中国との対話継続を前提とした上で、日米同盟を強化しつつ、クアッドをより包摂的な枠組みにしていくことが、日本の強靱(きょうじん)化につながるだろう。(竹之内秀介)

■藤崎一郎元駐米大使

岸田文雄首相は日米首脳会談で防衛費の「相当な増額」を表明した。米国側の要求という形にならなかった点を評価したい。米国が核兵器を含む戦力で日本を防衛する拡大抑止に関する協議の強化を含め、米国が日本防衛への約束を表明したのは日本の安心感につながった。

バイデン米大統領は台湾有事が起きた場合、米国が軍事的に関与すると発言した。台湾への武器供与を念頭に台湾関係法を拡大解釈したとの見方もあるが、台湾防衛の義務はない。

バイデン氏はロシアのウクライナ侵略に対する米国の軍事介入を侵攻前から否定し、ロシアのプーチン大統領の決断の遠因になったと批判された。同じ轍(てつ)を踏まないとの考えがあった可能性はある。力による一方的な現状変更は許さないと、中国に対してくぎを刺す意味合いがあったのではないか。(岡田美月)

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