北欧2国がトルコに代表団派遣 NATO加盟で妥協点探る

記者会見するバイデン米大統領とフィンランドのニーニスト大統領(左)、スウェーデンのアンデション首相(右)=19日、ホワイトハウス(UPI=共同)
記者会見するバイデン米大統領とフィンランドのニーニスト大統領(左)、スウェーデンのアンデション首相(右)=19日、ホワイトハウス(UPI=共同)

【カイロ=佐藤貴生】ロシアのウクライナ侵攻を受け、北大西洋条約機構(NATO)に加盟申請したフィンランドとスウェーデンは25日、加盟に反対しているトルコに代表団を派遣して協議を行う。ロイター通信が伝えた。加盟にはトルコを含む全加盟国(30カ国)の全会一致の承認が必要で、北欧2カ国は協議を通じて妥協点を探る。

代表団の派遣は24日、スイス東部ダボスで開催中の「ダボス会議」に出席したフィンランドのハービスト外相が明らかにした。同氏は「トルコはテロリズムに直面して治安に懸念を持っている」と理解を示し、「問題は解決できる」との見通しを述べた。

トルコのエルドアン大統領は、国内の少数民族クルド人の非合法武装組織「クルド労働者党」(PKK)と、隣国シリアのクルド人民兵組織「人民防衛部隊」(YPG)は一体のテロ組織だと主張。しかし、フィンランドとスウェーデンはトルコがYPG掃討を名目にシリアに侵攻した2019年を機に、トルコへの武器輸出を禁じた。

トルコは両国のNATO加盟を認める条件として、武器禁輸の撤回やPKKに連なる者の身柄引き渡しなど、「具体的な手段」を取るようクギを刺している。

ただ、トルコのシリア侵攻には実効支配地域を拡大する狙いもあったとされる。欧米はPKKをテロ組織に指定しているが、YPGは対象になっていない。

エルドアン氏は、北欧2カ国のNATO加盟にトルコの承認が不可欠だという事情を最大限に活用する思惑とみられる。23日にはシリア北部を念頭に新たな軍事作戦を近く始めると表明している。

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