遺族補償の支給認めず 三菱重工塵肺巡り

三菱重工業下関造船所(山口県下関市)の下請け会社の作業員だった男性が、粉(ふん)塵(じん)を吸い込んで塵(じん)肺(ぱい)を発症し膵臓(すいぞう)がんで死亡したのに、下関労働基準監督署が遺族補償を不支給としたのは不当だとして、遺族が不支給処分の取り消しを求めた訴訟の判決で、山口地裁(山口格之裁判長)は25日、請求を棄却した。

訴状などによると、岡村邁史さん=当時(77)=は昭和39年~平成15年に船舶内装工事に従事。粉塵を吸い込んで塵肺となり29年7月、膵臓がんで死亡した。下関労基署は31年2月、遺族補償を不支給とした。

遺族側は「膵臓がんは塵肺による肺機能の低下に関連しており不支給は違法」と主張。国側は「塵肺と死亡との因果関係は認められない」と請求棄却を求めていた。

三菱重工業下関造船所を巡っては、岡村さんを含む下請け会社の元作業員2人の遺族が、同社に計約7千万円の損害賠償を求めた訴訟で今年2月、山口地裁下関支部が岡村さんの遺族に計1430万円の支払いを命じた。原告、被告の双方が控訴し広島高裁で係争中。


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