NIEで学び支援へ動く 東京都大田区立大森第六中

ウクライナへの寄せ書き(複製)を手にする大森六中の生徒ら=4月、東京都大田区
ウクライナへの寄せ書き(複製)を手にする大森六中の生徒ら=4月、東京都大田区

東京都大田区立大森第六中学校は、全校生徒が新聞記事をノートにスクラップするなどのNIEに取り組んでいる。ロシアがウクライナに侵攻した2月下旬以降、生徒は関連記事を読みながら「自分たちに何ができるか」を思案。ウクライナへの応援メッセージの寄せ書きや難民支援への寄付などの行動につなげた。

平成22年、同区で小中学校への新聞配備が始まったことから、生徒に国際理解を深め社会情勢を学んでもらおうと、スクラップ活動をスタートさせた。

毎日届く6紙から、各クラスの当番が一つの記事を選んでスクラップ用ノートに貼り、内容や感想などを発表する。

2年生(以下同)の富田そよ香さん(14)は「自分でスクラップしたり、他の人の発表を聞いたりすることで、自分に身近なものと感じられる」と話す。吉田薫子さん(14)は「世界に目を向ける意欲が湧いてくる」、粟田口愛依さん(13)は「新聞は文字が並んでいるので内容が頭に定着する。他の人の意見を聞くと、それぞれの考え方があると分かる」。

今年2月以降、ウクライナ侵攻に関する記事が増えると、後藤結衣さん(13)は「多くの生徒が関心を持ち、記事を選んで発表するようになった。戦争はよくないという思いがある」、高井律さん(14)は「ウクライナのことをテレビでも見るが、文字だとより(状況を)感じる」と述べ、新聞で理解が深まったという。

3月には当時の1年生が応援メッセージの寄せ書きを贈ることを提案。全校生徒のメッセージでウクライナの国花であるヒマワリの花をかたどって冊子とし、在日大使館へ届けた。大使館からはお礼としてウクライナ民話の絵本などが寄せられた。また、生徒らは集めた古本を売った収益や募金約10万円を難民の支援として寄付した。

平成26年度からは、教職員が選んだ記事を校内放送で全校生徒に紹介し、生徒は気付いたことをまとめる活動にも取り組んでいる。教職員はSDGs関連の記事を中心に選び、生徒に地球規模の課題について考えてもらう。

同校の柴崎裕子主任教諭は「新聞スクラップなどの積み重ねを通して、生徒は世界への関心を高め、さまざまな情報を読み解くことで力を伸ばしている。今後も継続したい」と話している。

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