ソフトバンク系のスマートフォン決済「PayPay」が、ソフトバンクグループ内の〝期待の星〟として孫正義会長兼社長らからの期待を集めている。グループの投資事業や携帯電話事業の苦戦が続く中、PayPayは利用者が増え続けているためだ。ただ「スマホ利用者100%への普及」という目標のためにはポイント還元などのコストも依然、必要だ。グループを牽引(けんいん)するためには収益化への道筋をつけながら、コストを抑えて普及を図るという難しいかじ取りを迫られることになる。
「PayPayは必ず大きく伸びると私は信じている」。孫氏は昨年11月の決算会見でアプリのダウンロード数や決済金額が伸び続けていることに触れ、PayPayへの期待感をこう強調した。
近年は各国の人工知能(AI)関連スタートアップ(新興)企業への投資動向について語ることが多く「AI資本家」と自称する孫氏だけに、グループの国内事業についてここまではっきりと期待を示すのは珍しい。