日米首脳会談

首相、バイデン米大統領と会談、インド太平洋で抑止力強化

会談する岸田首相(右)とバイデン米大統領=23日午前11時36分、東京・元赤坂の迎賓館(代表撮影)
会談する岸田首相(右)とバイデン米大統領=23日午前11時36分、東京・元赤坂の迎賓館(代表撮影)

岸田文雄首相とバイデン米大統領の会談が23日午前、東京・元赤坂の迎賓館で始まった。北朝鮮が核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射に踏み切る可能性がある中、両首脳は北朝鮮の完全な非核化に向け、韓国を含め緊密に連携する方針を確認する。軍事力を拡大する中国も念頭に、インド太平洋地域における日米同盟の抑止力と対処力の強化を打ち出す。会談は午後に終了し、両氏は共同記者会見に臨む。

両首脳の対面での本格的な会談は初めて。首相はロシアのウクライナ侵攻について「国際秩序の根幹を揺るがすもので、力による一方的な現状の変更の試みは世界のどこにあっても絶対に認められない」と強調。「日米両国で法の支配に基づく『自由で開かれたインド太平洋』の実現に向けて国際社会をリードしていきたい」と述べた。バイデン氏は「日米は世界にとって重要な同盟関係だ」と応じ、インド太平洋地域の安定のために日米で連携して取り組む考えを示した。

中国は台湾周辺で軍事活動を活発化させており、両首脳は「台湾海峡の平和と安定」の重要性を再確認する見通し。米国が核兵器を含む戦力で日本や周辺国を守る「拡大抑止」の強化も議論する。核兵器を保有・開発する北朝鮮、中国、ロシアの脅威に対応する狙い。国際社会に強固な同盟関係をアピールする。

バイデン氏は首相に対し、日本が地域の平和と安定に責任を持つ観点から防衛力強化に期待を示すとみられる。首相は強化に取り組む考えを伝達する。自民党は4月、防衛費増額を首相に提言した。

ウクライナ情勢では、ロシアへの制裁やウクライナ支援で引き続き連携していく方針で一致する。

経済安全保障における協力の加速化も主要議題となる。ハイテク分野で台頭する中国に対抗するため、半導体の研究開発や生産で日米協力を進め、安定的な確保に向けてサプライチェーン(供給網)強化を図ることで合意する方向だ。

また、米国が主導する新たな経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」に関し、首相は「インド太平洋地域への米国の関与強化を示すもの」と歓迎し、日本の参加を表明する意向だ。バイデン氏は会談後、東京都内で多国間会合を開き、正式にIPEFを発足させる。北朝鮮による拉致被害者の家族との面会も予定している。

同日夜、両首脳は東京・白金台の八芳園で夕食会に臨む。

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