東京電力は23日、福島第1原発1号機の原子炉格納容器内の調査で、圧力容器を支える土台の開口部付近でコンクリートの一部がなくなり、中の鉄筋が露出していることを確認したと発表した。東電は、溶融核燃料(デブリ)の熱で損傷した可能性も否定できないとした上で、「直ちに損壊に至ることはないのではないか。今後健全性を評価する」としている。
東電は同日、今月17~19日に遠隔操作の水中ロボットで撮影した画像を公開。土台の開口部付近では、床から約1メートルに棚状の堆積物が見つかり、この堆積物より下は、本来厚さ1・2メートルのコンクリートの壁で覆われていた鉄筋がむき出しになっていた。開口部に近づくほど壁の損傷の度合いが大きいという。
今回の調査では、デブリの有無の判断材料となる中性子線の測定も実施。今後データを詳しく分析する。