東京の初夏の風物詩として知られる浅草神社(東京都台東区)の三社祭が22日、最終日を迎え、みこし3基が連なって周辺の町を練り歩いた。新型コロナウイルス対策で、人が担ぐ「渡御」ではなく、台車に載せ、押して巡行。勇壮なかけ声や手拍子はなかったが、沿道は住民や見物客らが詰めかけ、写真に収めるなどして活気に包まれた。
みこしは同日午前、境内の外へ繰り出す「宮出し」の後、「曳台」と呼ばれる台車に載せられた。重さが約1トンあり、通常は1基を約100人で担ぐが、町会ごとに住民らが「密」にならないよう10人前後で曳台を押し、隣の町会へとつないだ。
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「宮出し」を行う氏子ら=22日午前、東京都台東区の浅草神社(岩崎叶汰撮影)
コロナ禍の影響で、2020年はトラックに載せて巡行し、21年はみこし自体が中止となった。
浅草神社によると、例年はみこし3基が東部、西部、南部に分かれ巡行するが、今年はそろって全地域を巡った。各町会のみこし約100基が練り歩く「連合渡御」は3年連続で中止となった。