主張

米韓首脳会談 北非核化へ攻勢に転じよ

バイデン米大統領の初の日韓歴訪を、3カ国が北朝鮮の非核化に向けた決意を新たにし、結束して行動する契機としなければならない。

バイデン氏は21日、韓国の尹錫悦大統領と会談し、核・ミサイルの挑発を繰り返す北朝鮮に対処するため、日米韓の協力が重要との認識で一致した。米韓合同軍事演習の規模拡大の検討でも合意した。

バイデン氏は「朝鮮半島の完全な非核化に向けた取り組み強化で一致した」と強調し、日米韓3カ国の関係について「経済的にも軍事的にも緊密な関係を築くことが極めて重要だ」と述べた。

北朝鮮の暴挙を止めるため、日米韓の結束が必要であることは当然だ。だが韓国は文在寅前政権が対北融和路線を取り、足並みを乱してきた。就任直後の尹氏が、路線転換を明確にしたことは歓迎したい。問題は尹氏が、北朝鮮の後見役である中国の経済的圧力や国内世論の反発を退け、この姿勢を貫けるかどうかである。

バイデン氏は23日、日本で岸田文雄首相と会談する。改めて日米韓の結束を確認し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた緊密な連携を申し合わせる。

トランプ前米大統領は北朝鮮の非核化を目指して金正恩朝鮮労働党総書記との首脳会談を実現したが、決裂に終わった。その後、日米韓の指導者は全て交代した。

バイデン氏の歴訪を通じ、日米韓の対北朝鮮問題での連携を立て直したい。

バイデン政権は、北朝鮮政策として「調整された現実的アプローチ」を掲げて対話を呼びかけているが、北朝鮮の反応はない。

問題は、この間も北朝鮮が多種の弾道ミサイルを発射し続けていることだ。日米韓は首脳会談による北朝鮮の非核化に向けた合意事項を速やかに行動に移し、攻勢に転じなくてはならない。具体的には圧力強化の徹底である。

北朝鮮はロシアによるウクライナ侵略を非難する国連総会決議に反対した5カ国のうちの一つだ。ロシアを中国同様、後見役の強権大国と捉えているのだろう。中露両国は、北朝鮮制裁の緩和も主張している。

ウクライナを侵略するプーチン大統領の核による威嚇発言も金総書記を刺激している可能性がある。北朝鮮を押さえ込むことは、真に喫緊の重要課題である。

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