20日公示された日本医師会(日医)の会長選をめぐり、日医が揺れている。2期目を目指していた中川俊男会長が急転直下、出馬を取りやめたためだ。新型コロナウイルス感染症の第7波をにらんだ医療体制の立て直しなど、日医に突き付けられた課題は少なくない。そんな最中の退場劇。中川氏はなぜ不出馬に傾いていったのか-。
「私個人は『ウィズコロナからポストコロナ時代の医療のあり方を政府に提言する』という重大な使命を負っている。新たな決意で全国の先生方と議論を深め、ともに進みたい」
中川氏は3月27日の日医会合で、こうあいさつした。事実上の立候補表明だった。