日米関係は歴代の首脳会談によって形作られ、変遷してきた。ロシアによるウクライナ侵攻や新型コロナウイルス禍に直面する中、岸田文雄首相が「かつてないほど強固」(バイデン大統領)となった信頼関係を23日の首脳会談でさらに深められるかが焦点となる。
近年では安倍晋三、トランプ両首脳が強固な信頼関係を築いた。昨年4月には菅義偉前首相が訪米してバイデン氏と会談。共同声明では日米同盟の強化とともに、中国の脅威を念頭に「台湾海峡の平和と安定の重要性」を強調した。
一方、過去には日米首脳会談が関係悪化を招くケースもあった。2009年11月、鳩山由紀夫氏はオバマ氏との会談で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題の決着について、見通しが立っていないにもかかわらず「トラスト・ミー(私を信じて)」と発言した。移設問題はさらに混迷し、米側は不信感を募らせた。