豪州、9年ぶり政権交代へ 総選挙で野党勝利確実

21日、オーストラリア・シドニーで投票する労働党のアルバニージー党首(AP=共同)
21日、オーストラリア・シドニーで投票する労働党のアルバニージー党首(AP=共同)

【シドニー=森浩】オーストラリアで21日、総選挙の投開票が行われた。豪州の主要メディアは、アンソニー・アルバニージー氏(59)率いる野党労働党が、下院(151議席)で与党保守連合を破る見通しになったと報じた。9年ぶりの政権交代が確実となった。対中強硬路線を取ったモリソン首相(54)の退陣は、日米印との協力枠組み「クアッド」の結束に影響する可能性もある。

アルバニージー氏は記者会見で、「首相を務める機会が与えられ、光栄に思う」と述べ、勝利を宣言。24日に日本で行われるクアッド首脳会合に出席すると明言した。豪公共放送ABCによると、21日深夜時点での下院の予測獲得議席数は労働党70前後、保守連合50前後、無所属などが10程度となっている。

選挙戦では新型コロナウイルス対策の不手際や物価高の影響で保守連合に逆風が吹いた一方、アルバニージー氏は社会保障の充実を訴え、支持を拡大した。

労働党は対外政策で対中強硬路線の保守連合と違いがないことを主張し、保守層の票も獲得した。ただ、党内には親中派とされる重鎮も多く、実際に政権の座に就いた場合の対中政策は見通せない面がある。

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