ロシア国防省は20日、ウクライナ南東部の要衝マリウポリでウクライナ側の最後の拠点になっていたアゾフスターリ製鉄所を同日、最終的に制圧したと発表した。ショイグ国防相がプーチン大統領に、マリウポリとアゾフスターリ製鉄所の「完全な解放」を報告した。
ロシア軍はマリウポリ制圧を戦果として誇示するが、約3カ月にわたる砲撃や空爆で民間人の死者は約2万人に上ると推定されており、多くの建物が破壊されて街は廃墟となった。ウクライナ各地で子どもの犠牲も相次ぎ、ゼレンスキー大統領は20日「絶対悪。完全に愚かだ」と非難した。
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ウクライナ南東部マリウポリのアゾフスターリ製鉄所=20日(ロイター=共同)
ロシア国防省の報道官によると、ロシア軍は20日、アゾフスターリ製鉄所構内の地下施設を完全に支配下に置いた。アゾフ連隊の司令官も装甲車に乗せられて製鉄所の外に出たとしており、ウクライナ側の全員が投降したとみられる。(共同)