米韓、対北「抑止強化」で一致 首脳会談

21日、ソウルで会談後、共同記者会見するバイデン米大統領(左)と韓国の尹錫悦大統領(聯合=共同)
21日、ソウルで会談後、共同記者会見するバイデン米大統領(左)と韓国の尹錫悦大統領(聯合=共同)

【ソウル=時吉達也】訪韓中のバイデン米大統領は21日、ソウルの大統領府で尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領との初の首脳会談を行った。両首脳は、朝鮮半島周辺での合同軍事演習を拡大するための協議を開始することで合意。北朝鮮の脅威に対処するため抑止力を強化し、朝鮮半島の完全な非核化に向けて協力することで一致した。

尹氏は会談後の会見で、バイデン氏と「『安保は決して妥協できない』という共同の認識の下、強力な対北抑止力が何より重要だと確認した」と表明。バイデン氏は日米韓が軍事面で「3者関係を整えるのが重要だ」と述べ、安保協力の重要性を訴えた。

北朝鮮はこれまで、米韓演習のたびに強く反発してきた。24日までのバイデン氏の日韓歴訪中に大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射や核実験を強行する兆候が確認されており、情勢が緊迫化する恐れもある。

共同声明はまた、北朝鮮による「安定に反する行為」に対し、必要に応じて「米軍の戦略資産を展開する」と明記。朝鮮半島周辺への米軍兵器の追加配備を示唆した。一方、北朝鮮で新型コロナウイルス感染が拡大している問題では「必要な支援を提供するために国際社会と協力する」とした。

「過去最悪」と評される日韓関係の改善をめぐっては、米政権高官が会談に先立ち、バイデン氏が「(日韓関係改善を)支援する立場を明確にするだろう」と指摘していたが、共同声明や記者会見で日韓関係に関する言及はなかった。

また、韓国は米国が主導する新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」への参加を正式に表明した。尹氏は「規範に基づいた地域の秩序を構築する第一歩」と強調。23日に東京で開催される発足会議にオンラインで出席する。

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