仮差し押さえ「遅すぎ」、町対応に批判も 山口の誤給付

田口翔容疑者の自宅の家宅捜索を終え、段ボール箱を運び出す山口県警の捜査員=20日午後、山口県阿武町(沢野貴信撮影)
田口翔容疑者の自宅の家宅捜索を終え、段ボール箱を運び出す山口県警の捜査員=20日午後、山口県阿武町(沢野貴信撮影)

山口県阿武町が誤って振り込んだ給付金の一部を使用したとして、電子計算機使用詐欺の疑いで同町福田下、無職、田口翔容疑者(24)が逮捕された事件で、町が出金先となる口座の仮差し押さえに着手したのは、容疑者に給付金返還の手続きを拒否され13日以上たってからだったことが21日、町への取材で分かった。

町によると、容疑者の口座に4月8日、新型コロナウイルス対策の臨時特別給付金10万円に加え4630万円が振り込まれた。金融機関の指摘で同日中に誤給付が判明し、町は金融機関を通じて資金を依頼人の元に戻す「組み戻し」の手続きを容疑者に要請。組み戻しは同意が必要で、容疑者は一度同意したものの一転拒否した。

町が出金先口座の仮差し押さえの申し立てに着手したのは21日以降で、実際に裁判所に申し立てたのは4月下旬だった。銀行関係者は「組み戻しの同意が得られなかった時点で、出金先ではなく誤振込先の口座を仮差し押さえすべきだった。町の初動対応が甘かった」と指摘している。


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